「キャッチーさ」の意味と磨き方

「キャッチーさ」の意味と磨き方

キャッチーの意味分かってる?

根っこはフォークソング、血肉はメタラーなサクセスボイスの岩谷です。

僕は昔からバンド活動をメインで活動していたが、実はバンドに限らず音楽活動には踏まえるべきセオリーが存在する。
そのセオリーを踏まえないとファンがつかないどころか、最悪の活動できないという事態もありえる。

その最たるものが「キャッチーさ」だろう。

まず自分の活動で人から評価を得たいと思うのであれば「キャッチーさ」を忘れてはいけない。
忘れた瞬間に誰からも見向きのされないものが出来上がる。
もしかすると自分すら楽しめない音楽になっていくかもしれない。

人それぞれ考え方はあるだろうが、この「キャッチーさ」は大衆芸術の最も大切な要素の一つだろう。
しかし、これをちゃんと理解できているミュージシャンは非常に少なく思える。
キャッチーさをあえて外そうとして、大失敗している例は沢山ある。

今一度キャッチーさについて、考えていきたい。

キャッチーという言葉の意味

この「catchy」という英語の本来の意味を調べてみる。

・面白く覚えやすい
・人の気を引く
・人を引っ掛ける
・ペテン
・気まぐれ
・挑発的

こういう意味となるのだそうだ。

日本で使われる場合は主に音楽に対して、「覚えやすい、人気がでそう、親しまれそう」という感じが的確ではないだろうか?
ここで考えておきたいのが、単純に覚えやすいという意味ではない。

元々デスメタルやハードコアなどで活動していた僕だが、それでも「キャッチーさ」は求められてきた。
とあるメタルバンドのドキュメンタリーDVDを見ているとこんなセリフがあった。

「このフレーズ、もっとキャッチーにしたいから7/8にしようぜ」と。
この言葉のこそキャッチーの本質を捉えた言葉だろう。

もしここでキャッチーを「覚えやすさ」と認識していたら、7/8拍子という変拍子という発想は出てこない。

※7/8拍子
一小節に八分音符が7つ入る譜割りの事。
4/4拍子だとカウントが「1234」となるところ、7/8だと「1234567」となる。
要するにちょっと難しい拍子の取り方だ。

キャッチーさの本質とは?

「キャッチー」を言語的に明確にしていくと、「人の気を引くこと」と表現するとよいだろう。

よくキャッチコピーなんて言うが、あれと同様だ。
キャッチコピーは人の気を引けなければただの文章だ。

どうすれば人の気を弾けるか?
どうすればもっと驚かせることができるか?

これがキャッチーさの本質だろう。

例えば、山口百恵のプレイバックPART2。

この曲はキャッチーな部分が随所に散りばめられているが、その中でも1番が終わった後(1:00~)を聴いて見てほしい。
曲中で約2秒間の無音があるのだ。

これは編曲者もかなり勇気のいる選択だっただろう。
おそらく制作時に反対意見も出たかもしれない。

しかし、そこで誰もが「ハッ」とする。
思わず惹きつけられてしまうのだ。

こういう惹きつけこそがキャッチーをキャッチーたらしめるのだ。

キャッチーさの磨き方

こういったキャッチーさを磨く上で最も大切なのは、相手を見るということだ。
聴く相手のことを考えなければ、相手の動きが読めず惹きつけれるタイミングを逃すのだ。

少し厳しくいうと「自分本位になってはいけない」ということだ。

本質的にいうと、嫌われてしまうがあえて言うと、受けばかりを狙ってありきたりな音楽をしてもそれはモノマネで、キャッチーではない。
もちろん流行りの音楽の要素を狙って抜き出して、それを惹きつけにするのはプロがよく使う手でもある。
しかし、モノマネになってしまうとなかなか人を惹きつけるのは難しいだろう。

じゃあ、より音楽的なキャッチーさを磨くにはどうすれば良いか?

一番良い方法は『完全コピー』。

「え?モノマネはダメってさっき言ってたじゃん!」
そう。
一見矛盾にも思えるこのコピーこそが最も効率よくキャッチーさを育てていく。

モノマネと完全コピーは違う

ここでいう完全コピーはモノマネとは一線を画している。

モノマネはそれっぽかったら許される。
しかし、完全コピーはそれが許されない。

可能な限り、原曲と同じようなパフォーマンスできるまでひたすら練習するのだ。
録音や録画をして、目をつぶると本人に聞こえるかまで突き詰めていく。

これが完全コピーだ。

そうすることで、細部まで楽曲を分析できるので、作者がどこで人を惹きつけようとしているかが分かるようになる。
そのデータを沢山持てば持つほど、「キャッチー」の引き出しが増えていくのだ。

キャッチーさの第2のステップ

完全コピーはまずは自分の好きな曲で初めてみるのが良いだろう。
すると段々偏ってくる。
そこで次のステップに進むと良いだろう。

リスナーのことを考えてみるのだ。

例えばあなたがファンにしたい人が日本の中高生なら、どんなものに惹かれるのかを考える。
J-POPだろうか?ボーカロイドだろうか?

特にネットでは、非常に難しい楽曲が増えてきている。
代表例としては『まふまふ』や『supercell』などだろう。

そういうアーティストが好きな人は「あえて難しいから歌いたい」という人もいる。
実際教室では、人間業では不可能そうな楽曲を課題曲にしている受講生もいる。

余談だが、それでも鍛えればなんとかなったりする。
教える方も大変だが(笑)

そのような楽曲に親しんだ層を狙うのであれば、
そういった曲をコピーすると良い。

何度も言うが、単なるモノマネでは成長できない。
完全にコピーするのだ。

すると、言葉や文章にはできないキャッチーさの感覚が育ってくる。
大変な練習だが、人前で歌いたいなら是非やってみてほしい。

デスメタルやハードコアの世界でも求められるほどキャッチーさの効果は絶大だ。

わかりやすくバンド活動で言うと

・ライブハウスに気に入らやれやすくなる
・オーディションで評価してもらいやすくなる
・他のバンドからも引き抜きの声がある
・動画の再生数が伸びやすくなる

などだろうか?

ちなみに少しネタをバラすとサクセスボイスのYoutubeも歌唱力や情報量ではなく、キャッチーさを重視している。
キャッチーだから見てくれる。
見てくれるから良い情報を届けられるという好循環が生まれている。

キャッチーさを育てる完全コピーができるようになるためには?

では、どうやったらキャッチーさを掴むための完全コピーができるのだろうか?
その答えは、実はボイストレーニングの中にある。

ボイストレーニングには、歌の要素を分析するための全内容が備わっている。
「身体のどこを使えば、どんな音が鳴るか?」
この一つ一つを把握することが完全コピーをするうえで最初のステップになる。

聞こえている声はどんなミックスボイスの出し方をしているのか?
共鳴は何を使っているのか?
そういった事細かな声のパラメータを見ていく技術が必要がある。

これはスポーツと同じだと考えてほしい。

「早く走る」とう動作には多くの筋肉が関わっている。
脚の向き、腕のフリ、背中の角度・・・。

このどれか一つでも見落とすと最高のパフォーマンスを発揮することはできない。
歌も同様に、出したい声にはどんな要素があり、どれが自分に足りていないかをしっかり分析していく必要があある。

これを解明し、トレーニングによって補完していくのがボイストレーニングなのだ。

要素が見えれば、どんどん何をすればいいかが分かる。
これは例え絵画でも同じだろう。

「どんな要素が必要なのか?」を分かることが大切なのだ。
分かってしまえばさほど苦労なく完全コピーはできるようになる。

要素を見出す習慣作り

ボイトレを行っていく上でなによりも良いのが、要素を見出す習慣が徐々についていくことだ。

これは音楽活動でも非常に役立つ。
「どうすれば一番なのか?」
その解決策を見出す力が鍛えられるからだ。

構造を知ることが、物事の習得には最も大切だ。
それはまるで熟年の時計職人が、時計の針の音を聞いただけで故障個所を言い当てるようなもの。
構造を知れば、一見神業とも思えるような技術を習得することも可能なのだ。

もしあなたが音楽的なキャッチーさを磨き、より高いステージで歌いたいのであれば、ボイトレは非常に効果的な手段だろう。

人を惹きつける力を養うために、ぜひ毎日行ってほしい。
それではまた別の記事でお会いしよう!

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