歌が上達しない?ボイトレで挫折する人の特徴3選

誰でも思い通りに歌うことができる!

サクセスボイスの岩谷翔です。

今日は歌が残念な人の特徴というテーマでお送りしていきます。

歌っても歌っても上手くなった気がしない…

歌ってる最中は気持ちいいけど・・・

後から聴いてみると声が籠っていたり、音が揺れて気持ち悪い。

え・・・私こんな風にしか歌えてないの?!

こういった悩みを解決します。

僕は10年以上ボイストレーナーという立場で、

  • カラオケを上手くなりたい人
  • プロを目指すシンガー
  • 実際メジャーデビューしているプロの歌手の方

などなど、2000名以上の声を見てきました。

その中でめちゃくちゃ上手くなって人気者になっていく人もいれば、

残念ながらボタンを書け違えたままであんまり上達せず、歌の道を諦めちゃう人もいました。

僕はそんな人たちを見ている中で、ボイトレが上手くいかない人たちにはある共通点があることに気が付いたんです。

「あ~だから上達できないのか」って納得してしまう残念な特徴です。

こういうことをいうと「お前が言うなよ」って言われそうですが、今から言う特徴は気を抜くと誰でも陥る可能性のある、よくある落とし穴、勿論僕でも落ちる可能性のある特徴です。

ですので、自分を戒めるためにも記事にまとめてみました。

歌の上達には非常に重要なポイントがあります。
それを押さえないでいると「歌っても歌っても上手くなった気がしない」という状態に陥ってしまうんです。

目次

歌が残念な人の特徴。

シンプルにいうと『歌う』という事以外の部分を面倒くさがる人です。

「いやいや、歌なんだから歌い続けていれば上手くなるに決まってんじゃん」

・・・と思っている人もいますよね?

勿論、歌うことも大事なんですが、歌が上達するためには歌う以上に数倍大切なことがあります。

じゃあ、実際に歌が下手な人は何をめんどくさがるのか?

3つご紹介していきましょう。

①「歌の下手な人は細かいフレーズの練習を面倒くさがる」


歌が上手い人は何を歌っても上手い。

やっぱり歌は才能でさらっと歌えるのがカッコイイ。

ちまちま練習することなんて下手な人間のやることで、下手くそが必死に歌を練習してるなんて恥ずかしい。

プロを目指すわけでもないんだから、ちょっと歌い方動画を見てコツだけ掴んであとは歌って慣れていこう。

・・・はい!あなた、まさにこう思っていませんでしたか??

ハッキリ断言してしまうと、その考え方は間違いです。

細かい練習ってのはメチャクチャ大事です。

プロのシンガーで細かいフレーズ練習をしない人ってのは見たことがないです。

僕も自分なりではありますが、どういう点を気にしているか決めていることがあります。

まずは『誰のために歌うか?』

聞いてくれるファンの人か、それとも編集をしてくれるエンジニアさんのためか、もしくは曲を作ってくれた作曲家さんのためか。

どういう気持ちや狙いが曲にあって、どういう歌い方がその曲にとってベストなのか?

そういったことを細かいフレーズを練習する中で決めていきます。

次に『自分が歌う意味』を考えます。

先ほど決めた『何のために歌うか』。

例えば、ついてきてくれているファンの方のために歌う場合、どんな感情を伝えればその人たちが楽しめるか?
こんなところを決めていきます。

例えば、僕がアニソンを歌う場合。

その曲の世界観を表した楽曲に自分の歌をのせる場合は、まず原作を読みます

もし原作がなければ、1話目の脚本ぐらいは読ませていただいて、この話にこの曲調だと自分のファンはどういう気持ちでアニメを見るのだろうか?

もしくはこの原作のファンの方は、この曲にどんな期待をしているのだろうか?

「ヤバイ!神曲きた!」って思ってほしいのか?

「熱すぎてドキドキする!」って興奮してほしいのか?

「この場面でこの曲は涙が出そうになる」って泣かせたいのか?

そんなどんな感情を歌うのか、自分がその曲を歌う意味を決めていきます。

そして、『フィーリング』

これ、感覚という意味ではなく感情表現の答え合わせです。

これはかなり決めるのに時間がかかります。

メロディを歌う時にフレーズ単位でどういう気持ちにさせるのかを考えます。

さっき決めたターゲットや歌う意味を踏まえて、具体的にどこでどの感情をのせるかを決めます。

想像してください。

あなたが好きな曲があります。

その曲のサビを歌う場面なんかを想像してくださいね。

もしこの曲を自分のライブで自分のファンに向けて歌うなら・・・?

これが介護施設での公演でお年を召した方が多いのであれば・・・?

また幼稚園の子たちに音楽って楽しいよって気持ちを伝えるのであれば・・・?

これ、まちがいなくそれぞれ全然違う歌い方になるんですよ。

その上で、その表現が本当に適切なのかをしっかり確かめて表現を決めていきます。

そして『演出』

これは感情表現とバランスをみつつ決めますが、どこでどういうアクションをすれば聞いてくれる人は楽しんでくれるかを妄想しながら決めていきます。

例えば、これは僕がライブするときに必ずやりますが、1番と2番で全く違う歌い方をしたりします。

1番でしっとりと聴かせたのであれば、2番ではワザと崩したり、フェイクを入れて演出をしていきます。

そうすると聞いてくれる人が飽きることなく楽しんでくれるんですね。

この辺は僕がこれまで上げてきたX JAPANのカバー動画でも使っている手法なので参考にしてみると良いでしょう。

このように、歌う前に考えることって沢山あるんです。

それを準備するかしないかで聞いてくれる人の反応が全く違ってきます。

最初に言ったように何も準備せずにいきなり上手く歌えるのがプロだと勘違いしている人は多いんですが、んなことないです。

これ、料理で例えたら凄くわかりやすいです。

  • 予約したお客さんのためにシェフが3日前から下ごしらえしてきたフランス料理のコース
  • 家庭の冷蔵庫の余り物で作ったチャーハン。

好き嫌いはおいといて、どちらが人を感動させる味に近づくかは明白ですよね?

同じように人の感動を生むためには計算が必要ですし、単なる歌い方動画をまねるだけでその技術が見につくようなことはありえないんです。

仮に何の練習もなくさっと歌える人がいたとしたら、その人は準備をしていなかったのではありません。

先ほど上げたような楽曲分析を何十、何百と繰り返してきた積み重ねがあるから、歌えるんです。

そういう人だって慣れていない曲を歌う時には必ず楽曲分析を行います。

これをせずに人に伝わる歌を歌える人はいません。

むしろ、プロの方がより楽曲の研究には時間をかけます。

僕の場合だと1曲に対して最低1週間。長いと半年かけることもあります。

そういう意味で、よく有名アーティストの新曲が出るとすぐに楽曲解説の動画を出すYoutuberさんいますが、僕が聞いて本当に楽曲分析できてるなって思う方は非常に少ないです。

また何十日もかけてそのサウンドを作ったクリエイターさんに非常に失礼な行為だと感じるので、そういう情報発信は業界的に良くないなって感じてます。

これは歌をちゃんと学びたい人への注意として言っておきます。

「ここで小さいぁを入れてください」のようなメロディの表面だけを練習をするということは、最終的にあなたの歌の個性がなくなるので、気をつけてください。

それよりも、ぜひ楽曲分析をしてください。

アーティストのインタビューやライナーノーツを読んで、どういう想いで書かれた曲なのかを知る

実際に楽譜を見ながら「なぜこのように歌っているんだろう?」と考えてみる

これは本当におすすめです。

音楽というより、ある意味国語の勉強みたいな感じですが、必ずいい歌が歌えます。

それでは、歌が残念な人の2つ目いきましょう。

②「歌の下手な人は基礎練習を面倒くさがる」


あなたもこんな経験はないでしょうか??

歌ってる最中は上手く歌えている気がして、めちゃくちゃ気持ちいい!

でもいざその歌の録音を聞いてみると・・・声が籠っていたり、音が揺れて気持ち悪い。

えぇ、こんな風にしか歌えてないのか!

・・・こういう風にショックを受けたことがある人は僕だけじゃないはずです。

実は人間の脳というのは歌うには厄介な機能がありまして、歌っている瞬間は自分の歌を良く聞かせる錯覚を作り出す機能があります。

この機能により例え音程がズレていたとしても、本人にはとりあえず歌えているように聞こえているのでそのまま歌い続けることが出来ます。

これ、解決する方法は一つしかなくて、発声の基礎を身につけることが大切です。

基礎なんて面倒くさいという人もいると思うのですが、こればっかりは仕方ない。

何故基礎トレーニングが大切かというと、脳が錯覚した状態と現実で出ている声とのギャップを埋めるためには筋肉の強化が必要なんです。

発声というのは原則、筋肉の運動です。

呼吸筋や声帯の筋肉など大小さまざまな筋肉を動かして声を出します。

その筋肉が十分に鍛えられていないと、簡単な話タイミングが遅れるんです。

つまり・・・

「よし、あのメロディをこのタイミングで出すぞ!」

と思っていても、
めっちゃ遅くしか筋肉が動かなくて、「あ~間に合わない」ってなったり。

「ロングトーンをあの長さまでキープするぞ」

と思っていても「もうスタミナが限界だ」となってしまう。

基礎が甘いとこういうことが起こります。

1番は上手く歌えるけど、2番以降が残念になる人も基礎が足りません。

で、コワイのはここからです!!

その満足に歌えない状態のまま、歌い続けてどうにかしようとする人多いんですよ。

歌い込みが絶対!!

歌い続けるべし!!

みたいな感覚の人って少なくないです。

なぜそんな人が多いのかも原因は分かってて、それは学校の合唱なんですよ。

あれで何度も何度も歌って練習するんで、歌の上達=歌い込みって勘違いしている人が多いんです。

正直なところ、これは上達するどころか下手になっていく練習をしているのと同じです。

だって、間違った発声を続けるための発声筋がどんどんついていくわけですから。

筋肉ってつけるより落とす方が難しいですからね。

なんなら、肩こりって筋肉ですからね??

その状態で一番ダメなのが、間違ったピッチ感を脳が覚えてしまう状態。

これは一番きついです。

「歌っても歌ってもなぜかピッチが合わない」

というような状態になってしまいます。
脳の化石化というやつです。

結論、歌の上達を阻む90%以上は発声筋が未発達なために起こります。

ですから、大切なのが「基礎トレーニング」です。

ぶっちゃけた話、昔の僕はこの基礎トレーニングをかなり疎かにしてました。

いや、それより沢山色んな曲歌って経験積んだ方が早いだろ、と一切基礎トレーニングせずに楽曲のコピーばかりやっていました。

で、最終的には無理がたたって声帯を壊して1年も歌えなくなってしまいました。

勿論、声帯も元には戻っていません。

よく僕のコメントに「こいつの声なんか変だ」って書かれることもあるんですが、それ間違ってなくて僕の声帯は変形しているので、実は僕は健康な人間の声ではないんです。

こういう僕と同じ経験はしてほしくないので、是非基礎は身につけてください。

基礎ができるとちゃんと発声筋を1つ1つ正しく使えるようになります。

すると、どこを動かせばどのような声の変化が起きるかを自覚できるので、思い通りに歌うことが簡単になっていきます。

③「歌の残念な人は休むことを面倒くさがる」


「カラオケで歌を練習しよう!」

「練習してて時間がもったいないから、どんどん曲を入れて歌わなきゃ!」

・・・と思って何曲も連続して歌っていませんか??

で、最後らへんはもう喉がカスカスになり、次の曲入れたはいいいけどちょっと声出しづらい…涙

・・・みたいな経験をしたことがあるんじゃないでしょうか。

こういうオーバーワーク気味の人ってやればやるほど歌は上手くなるんだと思っている傾向がある。

「ちょっと休もう」

という休憩を挟まないことが多いです。

休みをとったとしても1時間に1回とか非常に少ない。

で・・・だ!

これは2つ目の特徴でも言いましたが、発声は全て筋肉の運動ですので、ちゃんと休憩を挟まないと怪我の元になります。
誰がどういおうと運動なんだから。

これは文句言わせません。
休憩しましょう。

特に20才以上だと、お酒とか飲んでカラオケに行ったりしますよね?

あれは、ボイストレーナーとしてはオススメできないとしか言えません。

なぜかというと、お酒自体が直接喉に悪いというより、正直お酒入ってカラオケ行くとめっちゃ騒ぐわけじゃないですか。その場の全員がガーと思いっきり大音量で歌うわけ。

そうすると、ただでさえお酒で痛みが麻痺している状態で喉に負担をかけるわけです。

これがダメな理由。
いいわけないんですよ。

その状態で歌ってるのに「上手くいかない」って凹んでる。

・・・当たり前なんです。笑

別に「カラオケを楽しむな」と言っているわけではなく、ちゃんと適度に休憩を取ろうということです。

その方が安全に楽しめますのでバランスを考えましょう。

オススメの喉の休ませ方

まず歌っている時の休憩の頻度は10分に1度は休んだ方が良いです。

ライブをやる人であれば、どこかでギターソロなど喉を休ませるパートをセットリストに組み込むと良いでしょう。

実際メタルなど喉の負担の大きいバンドのセットリストにはどこかでギターのインスト曲などを挟む場合が多いです。

また、喉は温めるのは非常に有効です。
喉を休ませる日はお風呂に首の上までつかり、しっかり温めることを意識しましょう。
また水分補給も忘れずに行ってください。

ただし、コーヒーやお酒は喉の回復を遅らせます。

できれば白湯や純粋なお水などが一番良いです。

「声を鍛えるためにバーボンでうがいするんだ!」

・・・と言ってた歌手の方もいますが、それは超喉が強い人でもヤバい方法なので止めておいてください。汗

これまで歌が残念な人の特徴として語ってきましたが、どちらかというと自分のように長年歌を歌ってきた人間の方が意識すべきポイントかもしれません。

自分で言ってても、僕お酒とか好きだったりするんで耳が痛いです。

じゃあ逆に歌が上手い人ってどんな人??


これは、別に音楽の神に愛されているとか、特別な才能がある人のことではありません。

もうお分かりだと思いますが、歌の上手い人ってのはみんなが面倒くさいと思うことを面倒くさがらずに続けられる人なんだろうと僕は思います。

「時間がかかる、めんどい」

とか

「練習したくない」

とか、そういう面倒なことを面倒だと思わずに続けられる人間が人を感動させられるシンガーになっていきます。

とある、歌が上手い人のルーティンを教えます。

僕が尊敬する、あるシンガーさんがレコーディングの仕事の前にやっているルーティンを以前聞いたことがあります。

その方のレコーディングがある日は以下の通り。

録音開始の6時間以上前に起きる

1時間身体を動かす

そこから発声練習を1時間行う

そこから自宅のスタジオで仮歌を納得がいくまで録音する

それを聞きながらスタジオに入って本番に望む

こんな感じだそうです。

勿論普段からめちゃくちゃ食料制限しているし、基礎トレーニングも行っています。

まとめ

いかがだったでしょうか?

人から注目されて感動を生む歌声になるためには、実はみんながやりたがらない歌う事以外の事がとっても重要なんですよね。

今回お話した内容、どれか1つでもいいです。

ぜひ、あなたの音楽ライフに取り入れてみてくださいね!

またサクセスボイスでは

「高い声でもっと自由に歌いたい!」
「高いキーは出るけど歌では使えない」
「高い声で人を感動させる歌を歌いたい!」

のような高音に悩む方に向けて

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それではまた次の記事でお会いしましょう!
Let’s Training!

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